FANTASY
白い朝の光の中で、友だちと何か楽しい作業をしながら音楽を聴いていると、ふと大好きな曲が流れて嬉しくなった。
夢の中で音楽が流れる。すごく何気ないことだけれど、生まれて初めてだと思い嬉しくなった。
これまでいろいろな夢を見たけれど、どの夢にも共通している事は、すべてが自分の思い通りにはならない事だ。
場面を選べないのはもちろんのこと、夢の中の自分の身体は全く思い通りに動かない。そして、世界が急に途切れて現実に引き戻される。
よく見る夢の中で特にサイテーなのが、トイレに行きたくて仕方ない時の夢だ。場面を選べないのはもちろんのこと、夢の中の自分の身体は全く思い通りに動かない。そして、世界が急に途切れて現実に引き戻される。
もうこれ以上は我慢できない、という状態でやっとトイレを見つけて駆け込む。急いでズボンを下ろそうとするけれど、なぜか体がスローモーションのような速さでしか動かない。まずズボンに触れるまでに時間が掛かり、そこからなぜかボタンを外すのにものすごく手間取る。ひどい時にはズボンを下ろす途中で、トイレに駆け込んだところからやり直しさせられることもある。そうして、もう漏れる直前というところで大抵目が覚める。
すると現実でもトイレを我慢している状態だ。
そうやって、夢の中の自分が一番思い通りにならないように思う。自分だけの夢なのだから、夢の中くらいもう少し思い通りになってもいいのに。夢は記憶を整理しているから見るというけれど、自分の記憶、つまり夢は過去だから、思い通りに変えるような事は出来ないのかもしれない。とか言うとちょっとかっこいい。
現実世界でも、考え過ぎて思っている事を上手く人に伝えられないし、緊張すると息ばかり苦しくて体は思い通りに動かないし、自分の気持ちなんて一度もコントロール出来た事もないし、思い通りに行くことはものすごく少ない。けれど少なくともトイレでズボンは上手に下ろすことが出来る。そう思ったら、現実の自分の方が少しはましかもしれない。
今日のところはそういう事にして、とりあえず明日も頑張ろうと思う。
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